タイトル：
バレンタインデー

配役：
スイート
芸人として成功を夢見る女の子。まだ幼い感じが残る。
向海
スイートの担当マネージャ。真面目な性格で、スイートを一番理解している人。

場面転換：
１．暗転からスタート
２．スイートが一人舞台中央
３．暗転から明転へ
４．終わりまで、明転

場所設定：
デパートのチョコ特設売り場。
混雑している。

(開演)

スイート：今日はバレンタインデーのチョコをデパートに買いに来てるんだ。
向海さんのハートをチョコでGETしちゃうの。
でも、ここのデパートのチョコ売り場、広いよね・・・、
あ、特大ハートチョコみっけ。

(混雑している売り場を、かきわけて進んでいく)
どいて下さい。どいてどいて、どいてったらモー。
それ、くださーーい！
あら？あたしと同じとこ手を伸ばしてる、あなたは誰？

線路立ち入りで書類送検された松本伊代？
何言ってるの？罪歴の説明までつけちゃってさ。

どいてどいて。
その手を引っ込めないなら、さっき雑貨売り場で買った亀の子タワシ、あなたの手にあげるわ。

(無理やり伊代の手に乗せる)
あーら、手にジャスト・フィットじゃない！
取れないって？
ここの総菜売り場で買った鳥もち付いてんだから！
ナメんじゃないわよ。
ナメコの缶詰もオマケしちゃうんだから！

(チョコの獲得戦でスイートが伊代に勝利する)
やったーー！！！あたしの勝ちよ！
特大チョコGETだよ～。
とりあえずこのチョコキープしといて、もっといいのないかな。

(スイートは別のチョコを探している。向海が舞台袖より入場。スイートの後ろから声を掛ける)
向海　　：スイート！スイートじゃない！ここで何してるんだ？
スイート：うるさいわね。あたしにリターンマッチ売ろうってゆうの？上等じゃん！　 あ！向海さん。
向海　　：うちの子、バレンタインデーのキャンペーンガールで出てるんだ。ここでなにやってるの？
スイート：いえ、あの、その・・・。今日ってバレンタインデーでしょ。向海さんにあたしの気持ち伝えたくて。はい！あたしからの本命チョコレート。
向海　　：えっｗ。いあーｗ、うれしいな。ありがとう。スイートの気持ち、受け取ったね。じゃ、まだ仕事のこってるから売り場に戻るね。
スイート：向海さん、まだ言ってない事があるんだけど・・・。
向海　　：なに？ひょっとして、俺に愛の告白とかｗ？
スイート：チョコのお金まだ払ってないから、向海さん払っといて。

(暗転)