タイトル：
ウニオンと一緒

配役：
スイート
芸人として成功を夢見る女の子。まだ幼い感じが残る。
向海
スイートの担当マネージャ。真面目な性格で、スイートを一番理解している人。

場面転換：
終始明転

場所設定：
大阪・ウニバーサルスタジオ
アトラクション（ウニオン・ハチャメチャ・ライド）に乗る為、最後尾に並んでいる

(開演)

スイート：なに、この行列！　いったい、どっからこんなに人が湧いてくるのかしら。
向海　　：仕方ないよ。今ゴールデンウイークだしさ。子供連れでにぎわってる。
スイート：ねぇ、何時になったらウニオンに乗れるの？
向海　　：待ち時間 180minって書いてあった。
スイート：前の行列見てると、すごい列が蛇行してるというか、折り曲がってない？　まるで川みたい。
向海　　：行列が真っすぐ伸びると、他のアトラクションに迷惑になるから、中で柵を作って行列が邪魔にならないように折り曲げてるんだよ。
スイート：この行列はナイル川より長く、アマゾン川より短いのよ。その先にはテンジュクがあって、キリスト様が待っている。
向海　　：はぁ？　またスイートの妄想が始まった。
スイート：きっとそうよ。でね、竜宮城からあたしのおばあちゃんが出てきて、キビダンゴを渡してくれるの。なんてロマンチックなんだろ。
向海　　：わけわからん。どうしてナイル川がキビダンゴに結び付くんだ？
スイート：あっ、列の終わりが見えてきた。キビダンゴ♪　キビダンゴ♪
向海　　：アトラクションにフライング・ウヌーピーって書いてない？　並ぶとこ間違えたんだ。３時間並んでウヌーピーに乗るなんてさ、俺たちどうかしてる。
スイート：おばあちゃんがなんとかしてくれるわ。おばーちゃーん！
向海　　：頭痛がしてきた。

(暗転)