スイート藤原の新作ネタ

スイート藤原です。
オリジナルのネタ(動画、ショートコント、一人コント、ブログ、告知)をアップしていきます。

スイート藤原の体験談(出入り禁止)




僕が東京で芸人の修行をしていた時のお話です。


当時、僕はオカマネタをしていました。
というのも、スイート藤原の芸名は、師匠から頂きました。
怒りっぽかった僕に師匠は、「甘い男になれ」と思いを込めて付けて頂きました。
「甘いと言えば、やっぱオカマだよな」と勝手な思い込みから、ピンのオカマ芸に走ったのです。


オカマネタを続けていた僕は、ある大手お笑いプロダクションにネタ見せに行きました。
勿論、オカマネタで!


夕方遅く、ネタ見せ会場に入った時は、既にネタ見せは始まっていました。
会場では、髭を生やしてメガネを掛けた顔の四角いおじさんと、30代中ばぐらいの女性が審査員で座っていましたっけ。
顔の四角いおじさんは、名前を出さなくても業界では有名な方なので、おわかりかと思います。


更衣室が無かったので、隅っこで着替えました。
カツラを被り、パンストとスカートをはいて。
ネタ見せに来ていた芸人さん達が、クスクス笑いながら珍しそうにコッチを見てるではないですか。
その当時、オカマは流行ってなかったのですね。
香取慎吾さんの慎吾ママが流行ったのも、2~3年後でしたから。
回りの芸人さん達が僕を見てクスクス笑ってるのを「よっしゃ!つかみはOKやで!」と一人で勘違いしていました。


受付をすませて、自分の番が来るまでネタ見せを見ながら、ネタの復習(イメージトレーニング)をしていました。
あそこで、こうして、ああしてと。


〇〇〇での、ネタ見せに来ている芸人さん達のレベルの高さに圧倒された事を覚えています。
さすが、〇〇〇のネタ見せだけはあるなと、痛感させられました。
ただ、今回のネタは自信があったので、「今に見てろよ」って気分で待っていたのです。


自分の番が来て、待ちに待ったネタ見せとなりました。
ネタ見せの最中、審査員の反応をチラリ、チラリと伺ってみると、二人揃って何か異様な顔をしてこちらを睨んでいました。
でも、回りの芸人さんの反応が良かったので、「よっしゃ!合格やで!」とルンルンでしたが、結果はNGでした。
ダメ出しも貰えず、しぶしぶと〇〇〇の会場を後にしたのを覚えています。


その来月、〇〇〇にまたオカマネタで再挑戦しました。
前回のネタをブラッシュアップして磨きをかけて、絶対の自信を持っていました。


が・・・。


結果はNGで、またしてもダメ出しは貰えず、顔の四角いおじさん審査員から、「〇〇〇を出入り禁止にする」と言われました。
しかも怒り気味で。
それを聞いた僕は意味不明だった為、妙な事を質問したのを覚えています。


「え???
なんで?


あの・・・。
ひょっとして、パンストがずれてましたか?
靴はもっと大きい方が良かったでしょうか?
すね毛が見えたのって、やっぱ減点ですよね?
スカートはピンクじゃ駄目ですか」


などなど。
自分の技量に関係ない事ばかり聞きいてましたっけ。
しかし、顔の四角いおじさん審査員からはその後何も聞けず、プロダクション〇〇〇を後にしました。


数か月後、新宿フーの管理人のおじさん所でビールを交わしながら話していると、顔の四角いおじさん審査員が入って来て、僕に謝ってくれました。
話を聞いていると、お金儲けでオカマネタをやってると勘違いされたそうです。


お金儲けも結構ですが、芸能人って、芸人さんを含めて「名声」が付かないと収入は絶対に増えません。
僕もテレビで何回か使って頂きましたが、殆どのギャラを事務所が取ってしまい、時給で換算すれば、コンビニバイトの時給より、はるかに低いです。
貰えるだけマシなのでしょうね。
有名なタレントさんも、「下積み修行はギャラなんて、有って無いようなもんだよ。当たり前だと思ってたけど!?」と言っています。


賛否両論あると思いますが、僕はお金持ちになる夢を持って芸人を続けるのは、大いに結構だと思いますけど。
オカマネタで突拍子もない事をやっても、評価を得られないと、絶対にお金が付いてきません。
売れてる芸人さんにお金が入ってくるのは、評価に対しての副産物みたいなもんでしょう。


お金の為だけに芸人を続けて、それで面白いネタ、芸が出来るようになるなら、大成功じゃないでしょうか。
その言葉を口に出して相手に伝えると、意味は変わってきますが。
人間って、何かの支えがないと生きていけない動物ですからね。


皆さんはどう思われますか?


※ちなみに、○○○とはプロダクション人力舎さんで、髭を生やしてメガネを掛けた顔の四角いおじさんとは、前スクールJCA校長の前田さんでした。
前田さん!何時までもお元気で^^b

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