タイトル：
寒気

場所設定：
スイートの所属している芸能プロダクション

配役：
スイート
芸人として成功を夢見る女の子。まだ幼い感じが残る。
向海
スイートの担当マネージャ。真面目な性格で、スイートを一番理解している人。

場面転換：
１．暗転からスタート
２．演者２人は舞台中央に出ている
３．暗転から明転へ
４．終わりまで、明転

場所設定：
スイートの所属している芸能プロダクション
内海は机に座って仕事をしている。
スイートは内海の横に立っている。

(開演)

向海　　：最近さあ、暖かくなってきたと思ってたんだけど、今日って寒くね？
スイート：丁度あたしホカロン持ってたの。これ使ってください。
向海　　：お、気が利くじゃん！　ありがとう。天気予報見てると外気温は昨日より高くなってるんだけど、この部屋だけなんか寒いな。なんだろね。なんか嫌な予感がｗ。

(寂しい音楽が流れる１)
スイート：この部屋が寒いのって実は、あたしのせいなんです。コンビニでチロルチョコ万引きしちゃったんです。きっと、そのせいだわ。
(音楽を止め)
向海　　：はｗ？　何を万引きしたって？　万引きと冷え込むのは関係ないと思うけど。でもさ、チロルチョコ万引きってセコくねｗ？。捕まってもしらんぞ。

(寂しい音楽が流れる２)
スイート：じゃ、でも・・・。あたしのせいなんです。選挙のポスターにマジックで髭書いちゃって。だって、髭書いた方が貫録出るでしょ？　きっと、そのせいだわ。
(音楽を止め)
向海　　：それもちがうんじゃないかな。選挙のポスターに落書きと冷え込むのは関係ないんじゃない？　ポスターが寒気作ったりしないでしょ。仮にそうだとしても、この部屋だけ温度下がんないでしょ？　外の温度まで下がるんじゃね？

(寂しい音楽が流れる３)
スイート：やっぱり、あたしのせいなんです。本屋で立ち読みして帰る時に、次に読み始める場所がわかるように本に折り目の印をつけといたんです。きっと、そのせいだわ。
(音楽を止め)
向海　　：なんかさっきから聞いてるとさ、芸人の勉強しないで悪い事ばかり外でしてるよね。温度が下がるとかじゃなくて、スイートの人気が下がってんじゃない？　あ、だからこの部屋の温度だけ下がってるんだ、そのせいだよきっと！ 「ぶっち」に言いつけるよ。大体さ、最近のスイートって・・・（ガミガミ向海のお説教が始まる）

スイート：さっき、向海さんにあげたホカロンって、どこから持ってきたか知ってます？
向海　　：えｗ？　ひょっとして、コンビニから黙ってお預かりしてたりして？
スイート：大当たり。向海さんも同罪ですよ♪ 悪い人なんだ。うふ(ハート)。
向海　　：おまｗ。

(暗転)